好きな作家は誰?と聞かれたら、
迷うことなく村上龍と答えます
カンブリア宮殿で、小池栄子の隣にいるおじさんではないのです
村上龍の文章は非常に読みやすく、描写が緻密で、情景がすんなり頭の中に入ってきます
作品の中で主人公が持つ怒り、ものの見方や考え方は、村上龍本人のものだと思う
どこかにメモしておきたくなるパンチラインがたくさん出てきます
わたしはそれに共感することが非常に多くて、それが村上龍を好きな理由です
ここにあげた作品は、どれも外すことのできないものなので
どれか一冊だけでも読んでみてほしいと思っています
Contents
愛と幻想のファシズム
1990年の作品ながら斬新なタイトル
ハンター、政治、経済、多国籍企業、労働組合、女、暴力、カリスマ、外人、快楽、
読んだ後に残ったものは何だったのか
とんでもないエネルギーを持った作品です
少し難しいテーマでボリュームもありますが一気に読めてしまう
多国籍企業による世界統治は現在進行形ですね
作中に出てくるタバコを吸ってみたいと思った人は少なくないはず 笑
主人公は鈴原冬二と相田剣介
エヴァンゲリオンが好きな人は気づいたかな
愛と幻想のファシズム
コインロッカー・ベイビーズ
![](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61r8iIY-5mL._SX348_BO1,204,203,200_.jpg)
キクとハシ、アネモネ
コインロッカーに捨てられたキクとハシ
ワニを飼うアネモネ
ダチュラ(朝鮮朝顔)で世界を壊そうとする
なんとなくキクは作者本人のイメージ
最後に読んだのは何年前だろう
読むたびに宝物になる作品
コインロッカー・ベイビーズ
五分後の世界
![](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51YY3KV29YL._SX312_BO1,204,203,200_.jpg)
第二次世界大戦、五分後のパラレルワールドで日本は戦争を続けていた
箱根の山中の地下都市、アンダーグラウンドを本拠地にしてゲリラ戦を繰り広げている
・アンダーグラウンドにはいかなる差別も存在しない
・「向現」という意志に作用する向精神薬を製造している(ネーミングセンス最高)
・物資は不足しているが肉体的にも精神的にも高度なレベルを維持している
これを読んで感じたことは、
なんとなく北朝鮮に似ている、または彼らが目指したのはこんな世界なのかなということ
戦闘シーンの描写は圧巻で、まるで映画を見ているような感覚に陥る
エヴァンゲリオンが好きな人は、第3新東京市とジオフロントが思い浮かんだはず
どれか一冊だけ、というならこちらをお勧めします
五分後の世界
半島を出よ
![](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61TFmn%2BQnKL._SX333_BO1,204,203,200_.jpg)
昭和歌謡大全集の登場人物のその後が描かれている作品
昭和歌謡大全集
彼らは福岡に移り住み共同生活をしている
その福岡の街に北朝鮮からゲリラ兵士が上陸してくるという話
高麗遠征軍(コリョウォンジョングン)と名乗る北朝鮮の部隊は、
上で紹介した五分後の世界のUG兵士にそっくりで、とにかく格好いい
物質的に豊かでも、物事の本質が見えていないと勝負にならないのかもしれない
うろ覚えだが、印象的だったフレーズ
・楽しいということは、大声で喋ったり笑ったりすることではなく、大切な人と共に時間を過ごすこと
この作品で美しいヤドクガエルを知ることができた
昭和歌謡大全集を先に読んで欲しいけど、入手困難なので読まなくても支障はないです
五分後の世界が好きな人は、こっちも大好きだと思います
半島を出よ