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あらすじ
はじまり
映画は黒人の少年の父親が群衆に囲まれ燃やされる回想シーンから始まる
少年は警察犬に追われ局部を噛まれて失った
舞台は南アフリカ、ケープタウン2013年、ズールー族の少年(アリ)は刑事になっていた
20歳の白人女性が何者かに殴り殺される事件が起きる、彼女は元ラグビー代表選手の娘ニコールだった
ニコールの体からは新種の薬物が検出された
帰宅するアリが偶然通りかかった広場で喧嘩していた黒人の子供たちも同じ薬を使っていた
ケープタウンでは児童失踪事件が相次いでいた
アリの同僚はブライアンとダン
ここまでの映像でわかるのは、白人の居住区は高級住宅街で、黒人の居住区はスラムのような場所
警察署長は人種差別主義者で、過去に黒人を大勢殺したが、罪を告白しただけで簡単に恩赦になっている
南アフリカのイメージはアパルトヘイト(人種隔離政策)
スラムを牛耳るキャット
アリの聞き込みで、ニコールは事件のあった日、スタンという売人とクラブにいたことがわかった
スタンを探しにビーチへ向かった三人だったが、武器を持つギャングに銃を奪われてしまう
そしてダンは手首と喉を切られて死んでしまう
スタンが逃走しようとするとき、キャットが呼んでいると別のギャングが現れる
彼らは、最新の武器、無線、暗視ゴーグルを持っていて何かを警護しているようだった
スラムはキャットという男が仕切っていた
アリはスタンの話を聞くためキャットに会うが、はぐらかされてしまう
新種の麻薬
はじめニコールが摂取したのはティクという主に黒人の間で使われている麻薬だと思われたが違った
ニコール、スタンらが持っていたのは新種の麻薬で、使う量によって攻撃性が増し、自殺願望が高まるものだった
スタンはその後キャットに拷問にかけられていた
スタンは海岸でニコールに薬を売り合意の上で抱き合っていた
しかし、ニコールは薬を吸いすぎたせいで凶暴になりスタンに殴りかかり、そのせいでスタンに殺された
キャットのもとには謎の白人の男がいた
ビーチの近くには人が住んでいない家が一軒あり、売買はダミー会社で隠し口座を使っていたことがわかる
消えた子供たち
ブライアンは一軒家を見つけ、近くで乗馬をしていた女性に十日前車が来てたことを聞いた
ドアを破り中に入ったブライアンは、新種の麻薬の包み紙を見つけた
アリは、以前少年たちが喧嘩をしていた広場に行った
そこで見つけたのは土管の中で、手首を切って死んだ少年だった
アリは少年が持ちものからある病院を訪ねた
少年は12歳だった、病院では最近ホームレスの子供がみんな消えたという
場面は変わり、キャットと一緒にいた白人の男は薬をスイスに売ろうとしているようだ
男は警察の捜査を遅らせるため、スタンにニコールと同じような事件を起こさせまた犠牲者が出た
その後、スタンの首が警察に届けられる
キャットの溜まり場に乗り込んだアリ達だったが、スタンの仲間にキャットたちごと銃撃される
それでもキャットは死なず、スタンの仲間は全員死んだ
謎の男の正体
警察署のジャネットの調べで、謎の白人の正体がわかった
オパーマンという化学兵器を作っていた男だった
黒人を抹殺するための兵器だった
オパーマンは正気を奪う薬を作り、麻薬に似せた
キャットを通してスラムの子供で実験した
子供たちは、殺し合い、自殺して消えていった
海岸の家は研究所でスタンは護衛、小遣い稼ぎに薬を売ってニコールの事件を起こした
キャットに指示を出していたのは、化学兵器の開発担当で軍人のデビア、海岸の家のダミー会社から金をもらっていた警備会社の社長でもあった
製薬会社とカネ
ブライアンは警備会社DPSへ侵入、アリはキャットの溜まり場を捜査
ブライアンはDPSの車内で例の麻薬と証拠資料を手に入れた
オパーマンには毎月製薬会社から入金があったのだ
真相に近づく中、子供達の行方を調べていたアリの母親がキャットに殺されてしまう
同じ頃、ブライアンは元妻を人質にとられデビアに捕まってしまう
元妻の男は自分だけ助かろうとしたところで殺され、ブライアンと元妻も間一髪のところで助かった
アリはショットガンを手に入れナミビアの牧場に向かっていた
そこにはオパーマン、デビア、キャットが潜伏していた
アリの復讐
夜になるのを待っていたアリのもとにブライアンがきて、復讐をやめるように説得するがダメだった
アリはショットガンでアジトにいる人間を次々と殺していき、キャットも始末した
オパーマンはその隙に一人車で逃げ出した
デビアはブライアンが捕まえた
車がダメになったオパーマンは砂漠を走って逃げた、アリはひたすら歩いて追いつめて最後は捕まえた
しかし怪我をおして捜査を続けていたアリは、砂漠で息を引き取った
ケープタウンを観た感想
南アフリカが舞台の映画なので人種差別がテーマの作品かと思っていたが単純ではない
冒頭で燃やされたアリの父親を取り囲んでいたのは黒人だった
南アフリカではアパルトヘイトに反対したアフリカ民族会議が議席を獲得し、初代黒人大統領ネルソン・マンデラが誕生した
しかしその過程は複雑で、同じ黒人の組織でも、アフリカ民族会議、インカタ自由党(ズールー人)、南アフリカ防衛軍などがあり、最初は共闘していたが途中から対立するようになっていったという
アリがズールー人であることを考えると、アリの父親を燃やしたのはアフリカ民族会議の人間だろう
実際に燃やされているインカタ自由党支持者を棍棒で殴りつけるアフリカ民族会議の人間の写真が残っている
この地球は白人至上主義に支配されている
経済も、文化も、容姿もすべて白人が最上位という状態だ
なぜ白人が豊かなのか?それは非白人から搾取し続けて肥え太ってきたからだ
南アフリカだけではなく、日本でもそうだ
テレビ、映画、雑誌を見ていればよくわかるはずだ、白人とのハーフがもてはやされ、白人のような見た目やスタイルの人間が良しとされる
アニメのキャラクターも白人、目を大きくしたい、肌を白くしたい
日本のことを白人に褒めてもらう番組や本が売れる
反対に同じアジアの国を見下し嘲笑する番組、差別を先導する本が売れる
日本人だけは白人に認められている名誉白人(笑)だとでも思っているのだろうか?
こうゆう映画を白人目線で見る人間が多い、勘違いするな、アジア人は差別される側だ
カネ、人種、民族、言語、国籍、文化に優劣をつけることはできない
一つの物事を、両方の立場に立って見なければならない
映画の最後に、ブライアンがアリのお墓と一緒に頼んだのは、ブライアンの父親のお墓だといま気づいた
作中でブライアンは父親が人種差別主義者だったため、母親の姓を名乗っていると言っていたことを思い出した
ブライアンは、アリの生き方を見て、父親のことを許したんだろうか
殴り書きになってしまった
映画を見た後で後悔したことは少ない、必ず何かしら気づかせてくれるし、人の人生の疑似体験をすることができる
だが、映画を一本観るというのは、時間があったとしても重労働だ 笑
入り込んでしまえばすぐなんだけどね
次は何の映画を観ようかな
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