インドの話題になるとよくカースト制度が取り上げられる
カーストはポルトガル語で「血統」を意味する言葉
カースト制度は大きく二つに別れていてヴァルナとジャーティというのがある
ヴァルナは肌の色を表し、上から司祭、武士、商人・農民、奴隷、さらに下に不可触民がおかれている
ジャーティは具体的な職業で細分化されていて、ゴミ拾いや売春などの職業であっても世襲されていく
インドで凄惨な事件が多発する大きな理由の一つがカースト制度の存在だろう
被害に遭うのは最下層に属する女性が圧倒的に多い
宗教と社会的な慣習が絡み合った弱者を徹底的に虐げる構造だ
抜け出すには改宗したり海外で暮らすしかない
日本も階層が固定化していく
カースト制度の話を聞けば、誰もがひどい制度だと思うだろう
でも実はどこも似たような状況になっている
億単位の資産を持ち悠々自適に暮らす者、何の資産も持たないために働き続ける者
より良い環境や教育、経験を得るにはカネが必要だ
さらにまたカネを作るにはこれらが必要不可欠という仕組み
富はジャーティと同じで世襲されていく
生まれながらに億単位の資産がある者と何の資産もない者の差は、よほどのことがない限り埋まらない
インターネットやSNSの発展で個人で資産を作れる人も増えたが難易度は高い
じゃあどうやってカネを得る?
大企業も中小企業も株主のために利益を追求している
経営者から見れば、そこで働く従業員はコストでしかない
利益が出ても上がるのは役員報酬だけ、従業員の給料は上がらない
数人の役員の報酬と数百人の従業員の給料の総額が同じなんてよくある話
法律も富める者に都合よく作られている
普通のサラリーマンもストレスまみれで限界だろう
さらに劣悪な条件で多くの外国人労働者を搾取して明るい未来は来ない
いつかこの現代奴隷制のツケを払うときがくる
地道な努力では埋まらない格差に何を思うか?
自己責任なんて言って耐え忍ぶか?
持っている者から奪おうと思うんじゃないか?
そのときは暴力が行使されるだろうね