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死霊院 世界で最も呪われた事件のあらすじと感想(ネタバレあり)

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死霊院のあらすじ(ネタバレあり)

舞台はルーマニアの修道院

映画は23歳の修道女アデリーナが悪魔祓いの最中死亡するシーンから始まる

悪魔祓いをしていたディミトル神父は警察に逮捕されてしまう

主人公、ジャーナリストのニコールは神父に話を聞きに行く

神父によるとアデリーナには強力な悪魔が憑いていたが、もう一歩のところまで悪魔祓いは進んでいた

聞き出した悪魔の名前アガレス

しかし乱入してきた司教が悪魔祓いを途中でやめさせて、救急車を呼んでしまう

その結果、悪魔は祓えず弱っていたアデリーナは悪魔に殺されてしまう

たしかグリム童話でもそうだったけど、悪魔は自分の名前や正体を知られること極端に嫌がるね

ストリゴイ祭

事件のあった村に宿泊して取材を続けるニコール

ホテルの前の通りでは不気味なマスクが売られていた

フロントでそのことを尋ねると、ストリゴイ祭の準備だという

昔、悪魔とみなされた者の遺体を掘り起こし心臓を切り取る

それを燃やし、灰を井戸水に混ぜて飲んだそうな

マスクは死霊に身元を明かさないためのものだという

田舎町の雰囲気が、映画ホステルに出てくる街みたいな雰囲気

建物はすべて年季が入っていて雰囲気がある

何かを隠している様子の教会と司教

ニコールは悪魔祓いに立ち会っていたシスター・バドゥバから

ディミトル神父らはやっていないという証言を得る

司教と教会が怪しいと踏んだニコールは、ブカレストまで司教に話を聞きに行く

司教は、ディミトル神父が悪魔祓いを行う回数が多いことをあげ、精神を病んでいただけのアデリーナを死に至らしめたのは、彼のせいだと説明する

その後、ニコールは修道院をもう一度調べにいく

そしてテープで入り口が塞がれた部屋を見つける

部屋の中は、家具が散乱し、床には剥がれた爪、窓際には多数の十字架が吊るされていた

そこでアデリーナバドゥバが楽しそうに一緒に写っている写真を見つける

バドゥバとステファン

再びバドゥバのもとを訪ねたニコール、そこにはアデリーナの兄ステファンもいて過去の話を聞く

アデリーナとステファンは幼い頃、施設でゲイブリエルという神父に世話になっていた

大人になったアデリーナはドイツで働いたのちルーマニアに帰ってきた

ドイツのお土産を神父に渡すため修道院を訪れたアデリーナたちの目の前で、ゲイブリエル神父が鐘楼から身を投げ自殺してしまう

その時からアデリーナはおかしくなっていったという

バドゥバの告白(ステファンの知らない話)

バドゥバはアデリーナからの手紙で、彼女がドイツで出会った男性と恋に落ちプロポーズされたことを知っていた

しかし男の目的はアデリーナのだけだった

帰国後、アデリーナは神に赦しを求めたが、代わりに悪魔に取り憑かれたとバドゥバは言った

アデリーナの父親は彼女の目の前で自殺していた

ニコールはアデリーナが治療を受けていた精神科医フナールを訪ねる

フナールによると、ゲイブリエル神父の死が幼少期の恐怖を呼び覚ました、アデリーナの父親は彼女の目の前で自殺していたのだ

母親失踪し、アデリーナとステファンは施設に入った

アデリーナは神父の死後、妄想を抱き、周りの人間が悪魔に見える幻覚を見るようになった

それは統合失調症の症状だったという

ニコールと病死した母親

ニコールも痛みを抱えていた

母親をガンで亡くしたのだ

母親は新たな治療法を拒み、運命を神に委ねると言った

ニコールは運命(神)を受け入れることができず拒否していた

タビアン・アマナール

ゲイブリエル神父が最後に悪魔祓いをしたのはタビアン・アマナールという少年だった

この事実に辿りついたニコールはアマナール親子に会いに行く

神父曰く、タビアンは神との絆が強い特別な子

そして、もともと悪魔はタビアンの父親に憑いていた、その悪魔がゲイブリエル神父に移り、彼の最後を看取ったアデリーナに移ったということを突き止めた

すると室内なのに雨が降り出し、ニコールは悪魔に襲われ取り憑かれてしまう

間一髪、アントン神父が到着し悪魔祓いをはじめる

ニコールは救えないと、抵抗する悪魔は神父の十字架を弾き飛ばす

しかし、神父は十字架がなくとも悪魔の名前を知っていた

悪魔の名前は「アガレス

タビアンの力を借りアントン神父は悪魔を祓う

悪魔に連れて行かれそうになったが、母親に会ってニコールは戻ってくることができた

死霊院 世界で最も呪われた事件をみた感想

全体的にスッキリしない終わり方

この映画、最初は悪魔祓いのホラー感全開で進んでいく

しかし途中で、統合失調症の話が出たあたりから、アデリーナとディミトル神父の妄想が引き起こした事故?と思わせておいて

最終的には本当に悪魔が取り憑いていて、人々の間を転移していったという話

しかも、ディミトル神父と4人の修道女は殺人罪7年間服役

出所後ディミトル神父は町へ戻り、信徒の悪魔祓いを続けている

という、なんだか全然スッキリしない終わり方

残されたままの疑問

作中では、「悪魔は弱い者に転移していく」と説明されていた

そうすると最初にタビアン父に憑いていた悪魔が、ゲイブリエル神父に移ったというのがよくわからない

神父は悪魔祓いをしている強い人間なのに取り憑かれた?

アデリーナは、幼い頃に父の自殺と母の失踪というトラウマがあった、大人になってドイツで男に遊ばれた上、ゲイブリエル神父の死を目の当たりにして、弱り切ったところを悪魔に取り憑かれた

だからディミトル神父の悪魔祓いで、悪魔に負けてしまい死んでしまったということか

ニコールは、母親との絆が強かったから戻ってこれた?

また、ニコールがホテルの部屋で見た蜘蛛やアデリーナの幽霊はなんだったのだろう?

悪魔の目的が人間を乗っ取り向こうの世界に連れていくことなら、蜘蛛や幽霊を見せて脅かす理由がわからない

タビアン少年も、よくわからないキャラクターだ

活躍するのかと思いきや、悪魔祓いのシーンでニコールの手を引っ張っただけだった

なんとなく霊能者的な力がある子ってことか?

フロントのおじさんの話だと、ジプシーで言葉は喋れないはずだけど「見ている」とぼそぼそニコールに言ってたけど、どうゆう意味なんだろう

教会が何故ディミトル神父を庇わないのかも不明、司教は悪魔を信じていない?

本当に悪魔祓いしてただけなのに、異常者扱いされたうえ殺人罪で7年も服役したディミトル神父が一番かわいそう

出所後町に戻って悪魔祓いを続けているってことだけど、設定では悪魔祓いには許可が必要だったはず、殺人罪で服役してた神父に司教が許可を出すのだろうか?

あと悪魔の名前「アガレス」が、アマナール親子のいる農場のタンクみたいなものに書いてあったけど、どうゆう意味だろう?

とまあ、細かい疑問がまったく解消されないまま映画は終わってしまった

なんとルーマニアの実話をもとにした作品だった

あとで知って驚いたのは、この作品がルーマニアの実話をもとにした作品だということ

実話となると悪魔を信じていない私からすると、ディミトル神父の見方がまた変わってきてしまう。。。実刑受けるのも当たり前かな。。。本当のところはどうなんでしょう

作品全体に漂う薄暗い雰囲気、ルーマニアの田舎町の宗教観、こういったものを見られたのは良かったと思う

ハードなホラーは嫌だけど、少しだけ怖い映画を見たいという人にちょうどいい作品

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