本・小説・漫画

アマゾンキンドルで「累(かさね)」を全巻一気読みした感想

アマゾンキンドルをiPhoneにインストールすれば、購入した漫画や小説をダウンロードしてすぐ読むことができる

なんて便利なんだろう、一日も待たずに読めてしまう

今回読んだ漫画は「

感想から言うと、最高に面白かった

顔を入れ替えることができる口紅

簡単にあらすじを説明すると、

主人公であるは、伝説の女優淵透世の娘でありながら、目を背けたくなるほど醜い顔で生まれる

累の実の母親はいざなという女性

古い因習の残る村で、醜さから生きることを許されなかった過去を持つ

しかし、いざなは他人と顔を入れ替えることのできる口紅を手にする

そして、自分を虐げた者たちを殺し村に火を放つ

いざなは、口紅の力で手に入れた女優淵透世の美しい顔、生まれ持った女優としての才能、恐ろしいほどの執念で一躍トップの女優にのぼりつめる、しかし突然姿を消す

いざなの娘である累も、女優としての才能を受け継いでいて、口紅で顔を変え舞台の世界で輝こうとするのだがー

という感じのお話

人間の内面に渦巻く情念

舞台を中心に話が進んでいくのだが、その描写が素晴らしい

劣等感、嫉妬、羨望、憎しみ、不安、恐怖、希望

少女漫画タッチの絵だけど、人間の内面の情念が伝わってくる迫力のある絵

舞台演劇の世界の厳しさ、素晴らしさ、面白さが描かれている

わたしは今までプロの舞台を10回くらい観に行ったことがあるが、この漫画に描かれているような演技は観たことないと思う

美しいこと、醜いこと

この漫画の一番のテーマである容姿の美醜

いつの時代も変わらぬテーマなんだろう

実際、美しい人と醜い人との間には埋めることのできない差が生まれる

周囲の人間の接し方がまるで違うんだから

醜いものは大きな劣等感をかかえ、一歩間違えば心が歪んでしまうのだろう

他人の顔と人生を奪ってでも、女優として輝きたいという執念

本当に読み応えのある作品だった

やっぱり漫画って表現の手段としてすごいなー

最近読んだ漫画の中でダントツのおすすめ作品です

Amazon Kindle版 累(かさね)全巻セット